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【個人向け】スモールM&Aとは? 個人が事業を買うのに必要な知識を解説

スモールM&Aとは?個人が事業を買うのに必要な知識を解説

「スモールM&A」は、会社や事業を1,000万円以下など比較的低額で買収・売却する手法を指します。
数億円単位の大規模M&Aとは異なり、個人やサラリーマンでも自己資金で参入できるのが特徴です。
本記事では、スモールM&Aの成約事例やメリット・デメリット、買主・売主それぞれの視点での売買の流れを解説します。


ラッコM&A

–この記事を書いた人–

ラッコM&Aカスタマーサポート
累計成約数4,000件以上のオンライン事業売買プラットフォーム・ラッコM&A を運営。
ラッコM&A上でのスモールM&A成約実績をもとに当記事を執筆します。


スモールM&Aの金額帯の目安・成約事例

スモールM&Aで売買される事業の多くは、数十万円〜数百万円が中心です。
オンライン上の小規模事業(例:ブログ・SNSアカウント・ECサイトなど)であれば、数十万円から購入できることも珍しくありません。
この項目では、ラッコM&AのスモールM&A成約情報をもとに、金額帯別の成約事例をご紹介します。

数万円~30万円程度の案件

未収益化の案件や、収益化停止中の案件などが多い価格帯です。
買ってそのまま収益を得られる規模の案件は少なく、購入後時間と手間をかけて収益性を育てていく必要があります。

項目
種別 YouTubeチャンネル
ジャンル 猫の雑学情報
成約時の希望売却価格(税込) 100,000円
売上/月 200円
利益/月 200円

参考:【非属人性】猫の雑学チャンネル、収益化済みでYouTube初心者の方にオススメのアカウント!

博士ラッコ

「月間数百円ほどの収益が発生するYouTubeチャンネル」「Googleからアクセスはあるけど収益は少な目のWebサイト」など、伸びしろのある案件が多数見られます。
事業を購入後、コツコツ育てて行きたい方におすすめの価格帯です。

ひゃっほう

「初めからある程度収益規模が欲しい」という方は、30万円以上の価格帯を検討しましょう!

30万円~100万円程度の案件

この価格帯になると、収益性のある・購入後から収益が得られる案件が増えてきます。
収益を得られるまでの育成コスト(時間・費用)を省きたい場合は、これより上の価格帯の案件を検討すると良いでしょう。

項目
種別 WEBメディア
ジャンル エンタメ情報
成約時の希望売却価格(税込) 480,000円
売上/月 51,714円
利益/月 50,714円

参考:年間収益100万越えのエンタメサイト!放置でもアクセス継続!資産記事多め!

博士ラッコ

購入直後からまとまった月間収益を得られる案件が増える価格帯です。
購入する際の最低手数料とのバランスもよく、個人におすすめできる価格帯と言えます。

100万円以上の案件

より収益性の高い案件が増える価格帯です。
会社員の月給ほどの収入が得られる案件も増えるため、将来的に独立を目指したい買主にもおすすめできる価格帯です。

項目
種別 WEBメディア
ジャンル 恋愛雑学
成約時の希望売却価格(税込) 3,600,000円
売上/月 286,688円
利益/月 271,688円

参考:【急成長1月収益28万!】登録者12,500人越え恋愛雑学系YouTubeチャンネル

ひゃっほう

ラッコM&Aでは毎月300件以上の新規案件が掲載されています。
「自分が運営したらもっと収益を伸ばせそう!」と思えるような案件があれば、買主に交渉を申し込んで事業の運営状況を聞いてみましょう!

スモールM&Aで個人が事業購入する際に考慮したいポイント

個人が事業購入する際に考慮したいポイント:シナジーは生まれる?運営体制は現実的?成長余地はある?隠されたリスクは?

スモールM&Aではどんな案件を購入すべきでしょうか?
この項目では、個人や会社員がスモールM&Aで事業を購入する際、案件を選ぶ際に考慮したいポイントを紹介します。

自分の得意分野や興味を生かせるか(シナジーが生まれるか)

自分の得意分野や興味を活かせる事業を選びましょう。
例えば本業でWEBディレクターをしている人が、外注ライターを組織した経験を活かして、購入したオウンドメディアの記事を増やして収益性を大きく拡大するなどの手法も考えられます。

別の例としては、「車が好きでずっと車のことを考えていられる」という方が車のYouTubeチャンネルを買った場合、情報リサーチやネタ出し、他の人が興味を持ちそうな車情報の発信を楽しみながら行える可能性が高いです。

M&Aマッチングサイトでは多種多様な事業が売りに出されています。
自らの得意分野や興味とシナジー(相乗効果)が生まれそうな事業を選ぶことで、より楽に事業を運営できたり、さらに大きな収益を獲得できるメリットが生まれます!

事業買収後の運用体制は現実的か

事業買収後の運用体制が現実的かは要チェックです。
特に会社員や個人の場合、本業と事業運営が並行させられるかをしっかりと検討しましょう。

例えば在宅で完結する事業であれば、転勤が多い会社員でも続けやすいと言えます。
特にオンライン事業であればスキマ時間で記事更新や動画編集などを行えるので、本業が忙しくなっても無理なく続けることが可能です。

成長余地があるか

事業を買収する前に、運営によってどの程度成長が見込めるかをチェックすることも重要です。
「ここをテコ入れすれば大きく収益が伸ばせそう!」と思えるポイントが購入前に見つかれば、伸びる事業を安価な価格で購入できる可能性があります。

博士ラッコ

事業売買の譲渡金額は、一般的に月間利益がベースとなります。(例:月間利益の12~24倍など)
現状の収益性が低いが、自分の運営によって伸びしろが見込める案件を見つけたら積極的に交渉申込しましょう。
安価な金額で高収益事業を手に入れられるチャンスです!

案件情報は正確か、リスクが隠されていないか

売主によっては案件情報にリスクを意図して記載しない場合もあります。
事業を購入する際には、契約締結に進む前に売主から情報をしっかりとヒアリングし、不測のリスクがないかを確認するようにしましょう。

なお、売主のヒアリングだけで100%リスクを回避するのは難しいです。
契約締結後に不備に気づいた際に取引をキャンセルできるようにする条項を盛り込むなど、弁護士の監修を受けつつリスクをカバーできる契約を締結しましょう。

スモールM&Aのメリット・デメリット

スモールM&Aのメリット・デメリット:買い手:個人でも事業運営に参入できる/リターンは小さくなりがち・売りて:思い入れのある事業を引き継げる/譲渡時に注意が必要(個人補償等)

スモールM&Aを行う場合、どのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか?
この項目では、買主・売主それぞれの立場で生じるメリット・デメリットを紹介します。

買主にとってのメリット

  • 少額投資で事業運営を始められる
    数十万円~数百万円ほどで、既に売上や顧客がある事業を入手可能。個人や会社員でも参入しやすい点が魅力です。
  • 自分のスキルや経験を活かせる
    本業や趣味で培った知識を活かすことで、買収後に事業を成長させることができます。
  • 時間コストの大幅削減
    新規事業の立ち上げと比べ、サイトや顧客・在庫などの土台が整っているため、時間や労力をかけずに収益を得ることができます。
  • 将来的に事業を再売却して売却益を得られる可能性がある
    スモールM&Aで販売されている案件は属人性が低く、他の人に引き継ぎやすいものが多いです。
    買収後に収益性を高めてからM&Aマッチングサイトで再売却することで、大きな売却益を得られる可能性があります。

買主にとってのデメリット

  • 案件を自力で探さなければならない
    スモールM&Aは専門の仲介会社がつかないケースも多く、条件に合う案件は買主がこまめに検索する必要があります。
  • 不測のリスクを抱える可能性
    小規模ゆえに調査が行き届かず、買収後に競合参入などの市場変化があれば収益が想定外に落ちることも。
  • 大きなリターンを得づらい
    元手が小さいほど月々の利益も比較的少額になりがちです。
    投資のリターンを大きくしたいなら、より収益性の高い案件を狙うか、買収後に事業拡大が必須となります。

売主にとってのメリット

  • まとまった資金を確保できる
    回せていない・後継者不在などの理由がある事業を売却し、一括で資金を得ることで、本業や新規事業にさらに投資を行うことができます。
  • 事業整理に役立つ
    手が回らない事業を売却すれば、時間や金銭的な資源を主要事業に集中できます。
  • 大切な事業を継承してもらえる
    長年育ててきた事業を、意欲のある買主に引き継ぐことができるのも魅力です。

売主にとってのデメリット

  • 買主が見つからないリスク
    希望金額や条件が厳しすぎると、いつまで経っても交渉が進まない可能性があります。
    買い手が見つからない場合は値下げすることを検討しましょう。
  • 個人保証などのトラブル
    特に株式譲渡の場合、借入金の個人保証が残っていると後々トラブルとなるケースがあります。
  • 引継ぎ時のミスマッチ
    当事者同士のやり取りが中心となるため、売買後に「聞いていた話と違う」といったすれ違いが発生することがあります。契約書上で譲渡物や譲渡後のサポート範囲を明確にしておきましょう。

個人が事業を買うのにおすすめのM&Aマッチングサイト

個人におすすめのM&Aマッチングサイト:オンライン事業:ラッコM&A/会社ごと買収:BATONZ/オフライン事業:TRANBI

スモールM&AにおすすめのM&Aマッチングサイトはどのようなものがあるのでしょうか?
この項目では、個人や会社員が事業を買うのにおすすめできるM&Aマッチングサイトを3つ厳選して紹介します。

ラッコM&A

ラッコM&Aはオンライン事業に特化したM&Aマッチングサイトです。

ブログ・SNS・YouTubeなど、Webベースの案件が豊富で、個人でも副業で取り組みやすいスモールM&A案件が多数掲載されています。
エスクローサービスや契約書テンプレート・無料弁護士相談などサポート体制が充実しており、トラブル防止の仕組みが整っているため、初心者でも安心して取引可能です。

バトンズ

バトンズは中小企業の譲渡案件が充実したM&Aマッチングサイトです。

特に地方の後継者不足企業の株式譲渡が多く取り扱われているため、「地元の中小企業を購入して会社運営していきたい」という人におすすめです。
デューデリジェンス(詳細調査)サービス:バトンズDD(39.8万円)を使えば、会社の買収前にリスク調査を行えるため、中小企業の購入を第三者視点でチェックした上で安心して進めることができます。

トランビ

トランビはオフライン事業が充実したM&Aマッチングサイトです。

全国各地のオフライン事業(エステ、飲食店、農業、コインランドリーなど)が多数取り扱われており、比較的規模の大きい案件までカバーしています。
「現在住んでいる地域で事業運営を始めたい」
「移住先で取り組む事業を探したい」
という方は要チェックです!

ひゃっほう

上記の3記事以外にも、下記記事で個人向けのM&Aマッチングサイトを多数解説しています。
このほかのM&Aマッチングサイトが知りたい方はこちらもチェック!

スモールM&Aの買収手順(購入フロー)

スモールM&Aで事業を購入する際、どのような流れが取られるのでしょうか?
この項目では、M&Aマッチングサイトを通して事業を購入する際の流れを紹介します。

  1. M&Aマッチングサイトに会員登録
    • まずは登録して、希望の案件を探します。
      自分の条件に適したマッチングサイトに登録しましょう!
  2. 興味ある案件に交渉申込
    • 案件情報には譲渡案件が特定できない範囲で情報が記載されています。
      好条件の案件は人気が集中しやすいので、「これだ!」と思った案件は見つけ次第速やかに買主に交渉を申し込みましょう。
  3. 売買条件のすり合わせ・必要情報の確認
    • 買主と交渉を進めます。
      収益エビデンスや運営状況など、疑問点を遠慮なく確認しましょう。
  4. (株式譲渡の場合)必要に応じてデューデリジェンス(詳細調査)
    • 株式譲渡の場合、未払い残業代や訴訟リスク、取り扱い商材の法的リスクなどもまるごと引き継ぐことになります。
      弁護士や会計士に依頼し、会社の隠れたリスクや負債の有無を調査しましょう。
  5. 事業譲渡契約(または株式譲渡契約)の締結
    • 売買条件が合意できたら契約書を交わします。
      契約書作成の際には、不利な条項が書かれていないか・リスクがカバーできているかのチェックを受けながら進めましょう。
      ※ラッコM&Aなら契約書作成の際、無料で弁護士に相談可能です!
  6. エスクローを利用した代金支払い
    • マッチングサイトに売買代金を支払います。
      エスクローサービスでは、プラットフォーム側が売買代金を一時預かるため、安全な取引が担保されます。
  7. 譲渡・引継ぎ作業
    • ドメインや在庫、SNSアカウント、顧客リストなど、契約書に明記された内容を売主から受け取ります。
  8. 検収・取引完了
    • 買主が引き継いだ内容を確認し問題がなければ取引完了!
      プラットフォームが預かっていた代金が売主へ支払われます。
博士ラッコ

条件の良い案件はすぐに買い手が決まります。
購入フローを把握した上で、良い案件を見つけたら素早く交渉申込できるように準備しておきましょう!

スモールM&Aの譲渡手順(売却フロー)

この項目では、スモールM&Aで事業を譲渡する・売却する際の流れを紹介します。

  1. M&Aマッチングサイトに売却案件を登録
    • 売却する事業の強みや売上データだけでなく、弱み・リスクも正直に開示しましょう。
      より買主候補の信頼を得やすくなります。
  2. 買主からの交渉申込を待つ
    • 買主からの交渉申し込みが発生しない場合は、価格調整も視野に入れましょう。
      ※交渉申し込みがつかない場合、相場よりも高額な価格設定がされているケースが多いです。
  3. 詳しい情報提供・交渉
    • 買主との交渉を進めます。やり取りのスピードや内容から、相手の誠実さや熱意を見極めましょう。
      情報のみを抜き取られないよう、コア情報(サーチコンソールの情報など)は契約締結後に開示するのも一つの手段です。
  4. デューデリジェンスへの協力(株式譲渡・大規模案件など)
    • 大規模案件の場合は、売主からデューデリジェンス(詳細調査)が求められることがあります。
      必要書類を整理し、専門家からの質問にも適宜対応しましょう。
  5. 事業譲渡契約の締結
    • 買主との条件合意が固まったら契約書を交わします。
      契約内容に不利な条項がないか、リスクを適切にカバーできているかを確認しましょう。
  6. エスクローへの入金を確認
    • 買主が売買代金をエスクローサービスへ預けたことを確認した後、譲渡作業を進めます。
  7. 譲渡・引継ぎ
    • 契約書に記載された譲渡対象(運営マニュアル、取引先情報、在庫など)を引き渡します。
  8. 買主の検収・完了報告
    • 買主が引き継いだ内容を確認し、問題がなければ取引完了!
      エスクローに預けられていた売却代金が売主に支払われ、全行程が完了します。
博士ラッコ

案件情報には誠実にリスク要因を書きましょう。
売主から聞かれて初めてリスクを開示するようなケースだと、買主に「他にも隠しているリスクがあるのでは?」と不審がられる原因になります。

譲渡方法について(株式譲渡と事業譲渡)

株式譲渡or事業譲渡:株式譲渡:資産・負債・契約など会社を丸ごと引き継ぐ/事業譲渡:事業のみを引き継ぐ(在庫/仕入先/販路など)

個人ユーザーは主に事業譲渡で事業を買うことが多いです。
この項目では、スモールM&Aの譲渡方法:「株式譲渡」と「事業譲渡」の二つの手法について解説します。

事業譲渡(個人におすすめ!)

個人間で事業を譲渡したり、会社が営む事業の一部を切り出したりして売買する際に使われる手法です。
負債や過去のリスクを承継することが少ないため、個人の副業や小規模ビジネスの売買に適していると言えます。
(特にオフライン事業では)事業に紐づく法人が変わるため、店舗の賃貸契約や従業員の雇用契約などを新たに締結し直す必要があり、手続きが複雑になるデメリットには注意が必要です。

株式譲渡

会社の株式をそのまま譲渡する方法です。
会社が保有する資産や負債、従業員、既存の契約など、会社のすべてを包括的に引き継ぐことになります。
中小企業を丸ごと買収し、事業の継続性を維持したまま経営を引き継ぎたい人に適していますが、隠れ負債や将来的な訴訟リスク、未払い残業代などもそのまま承継される点に十分注意が必要です。
買収後に想定外の債務やトラブルが発覚する可能性もあるため、事前のデューデリジェンスが重要になります。

まとめ

まとめ:個人でも購入/運営しやすい事業が見つかる。まずはM&Aマッチングサイトで事業をチェック!

スモールM&Aを通して事業を購入することで、個人でも少額で事業運営にチャレンジできます。
数十万円からでも買収できるオンライン事業なら、本業のある会社員でも始めやすく、リスクも抑えられるのが魅力です。

ひゃっほう

まずはM&Aマッチングサイトに登録し、案件の売買相場を把握するのがおすすめ!
具体的なスモールM&A案件を見てみたい方は、オンライン事業が多数掲載されているラッコM&Aをチェックしてみてください。